2021年7月17日土曜日

【そよ風ペダル】「稽古」 ーー型を身につけること

7月13日(火) 14:00-16:00 そよ風ペダル 担当:渡辺

今回は月に1回の、富田ふれあい文化センターでの稽古です。高槻市民であれば、このホールが無料で使える。すごい。あとクマがかわいい。

日本語では演劇の練習のことをしばしば「稽古」と呼びますが稽古とは、古(いにしえ)を稽(かんがえ)るということで、そこでは古きに学び、型を習得することが目指されています。参考:西平直『稽古の思想』)

ただ、例えば「稽古」を重んじた最初の芸術家である世阿弥などは、型の習得が最終目標だとは決して言いません。むしろ、本当に型が身についた後に、そこからの遊離が生じる。大事なのはその瞬間だと。

前回、そよ風ペダルはリーダーが上から押し付けない稽古スタイルだと書きました。
今回は一転、なかなかハードなアクションシーンの型がリーダーから提示されました。その通りにとにかく反復する。
(この集団は方法論を一つに定めることなく、状況、シーンに応じて最適な手段をその都度選択している…のかもしれない。)
みんな悪戦苦闘していました。型の習得は達成されるのか、遊離の瞬間は垣間見られるのか!見ものです!

2021年7月13日火曜日

【そよ風ペダル】軽やかさは、細部から

7月10日(火) 14:00-16:00 そよ風ペダル 担当:渡辺


今回初めて、そよ風ペダルの稽古場管理を任されました。渡辺です。
6月の緊急事態宣言があけて以降は、リーダー筒井潤さんの主催する演劇公演「楽しみな世界」
http://dracom-pag.org/?page_id=3058
に向けた稽古が行われています。

そよ風ペダルはこれまで2回ほど公演を観たことがあるのですが、
いずれも「軽やかな」印象をいだいていました。すなわち、いわゆる重厚な演劇、演技とはとても遠い感じ。
しかしながらそれでいて雲散霧消してしまうのではない、確かに何か、生命力を喚起するようなその感じ。

どんな稽古が行われているのだろうと興味津々だったのですが、
予想に反して?かなり細かな創作プロセスを踏んでいるように感じました。
例えば立ち位置、例えば人物の心情、例えば台詞のリズムについて、云々。

ただしリーダーが厳密に規定するのは立ち位置
までで、心情やリズムなど、すなわち「演技」に関わる部分は、「こういうことを意識すると良いかもしれない」、「あまりこだわるところじゃないかもしれないんだけど」等と、常に留保をつけながらじっくり進めていました。

こだわり”うる”ポイントは例えばこういう点にあるのではないか…という、演技を試行錯誤する上での手がかり足がかりが、その都度稽古場に置かれていく。俳優たちは各々に咀嚼して、実践していく。
そして置かれた言葉を起点にして、俳優たちの集中力が確かに感じられる。

「演出家がイメージを統括する」のではなく、
言うなれば「言葉によって、集中力の支点をいくつか立ち上っていく」ようなプロセス?

自分で書いていて、まだよく分かっていません。
謎めいた部分の多いと感じられるこの座組、まだまだ追っかけ甲斐がありそうです。

2021年7月6日火曜日

見えない水

 7月6日 千年団 担当:飯坂

7月に入り、参加メンバーが増えました!
まずは軽く体操、発声をして、近況を報告しました。
千年団はこういうところからお話が生まれたりしますので、いつもワクワクします。
コロナが関係あったり、なかったり。いろいろなお話が出てきました。

そのあとは3グループに分かれて、短いテキストを読みます。
千年団ももう3年目に入りました。それぞれのグループで活発に意見を交わして創作していくのがスムーズになってきました。

ホースで水をまくシーンがあります。舞台上で実際に水を使うのはとても難しい、、というより、面倒くさいです。
音響の効果や、俳優の身体で、観客に水を想像されることが出来れば良いね、と。
演じる人の身体によって、水の量や、冷たさが変わるのがおもしろかったです。

ドラマ性は「ドラマチック」でないところに、?

  6月29日(火) 15:00-17:00 千年団 担当:渡辺


今回は新たにA4一枚裏表、二人の会話台本が配られました。
(これが一体何なのか、そういえばイマイチ分かっていない。単なる練習用なのか、作品に結実していくのか…)
大家夫婦の何気ない会話、しかしなんらか何か、背後に謎が見え隠れする会話。

すべての台詞に意味を与えて発話しなくて良い、というチーフ小原さんの指摘が印象的でした。さらっと流すところは流して良い。

なるほど演劇は、常にそういった意味と無意味の間を扱っているようにも思います。

コロナ禍で生活の多くがオンライン化してしまっている私などは、何かそういう「あわい」、機微、あるいはー…幽玄?のようなものへの感性が衰えてきてしまっているように思います。
(参加者奇数のため私も発表に参加しましたが、全く手応えがなかった!)

少しずつ、取り戻していきたいところです、色々、。