2021年8月30日月曜日

【千年団】様々な機微

8月24日(火) 15:00-17:00 千年団 担当:渡辺

久しぶりに千年団にお邪魔しました。本番を近くに控えているそよ風ペダルとは異なり、ゆっくり、じっくり創作の足場を固めているといったような稽古でした。
本番前の緊張感のある稽古場とはまた違った豊かな時間が流れていると感じられました。

A4一枚表裏、台詞が書かれた紙が配られました。
どうやら誰か一人を待ちながら、何かの飲食店に並んでいる二人の会話。
二人ずつのグループに分かれて、練習&発表。

二人の関係や、誰を待っているのか、何に並んでいるのかといったことは、言葉の機微からそれぞれのグループが各々に読み取る。
一体みんなが、どういった機微を読み取るのか。それをどの様に演じるのか。

話の筋がどうこう、といった以上に、機微を扱うその手つき、あるいは「機微を扱う」ということそれ自体に面白さを覚えます。
稽古終わりに、チーフ小原さんが「演劇は楽しいね」とポツリと言いました。
そう思います。

2021年8月23日月曜日

【そよ風ペダル】感情表現、内から、外から?

 8月17日(火) 14:00-16:00 そよ風ペダル 担当:渡辺

最近、すごい雨が続いています。少し涼しいのは有り難いけど洗濯物はどうしようもない。

いずせにせよ稽古は軽快に進んでいきます。今回は感情を表に出すシーンの練習でした。

「感情」の表現、それは「内」から?「外」から?

自分の内側に確かな感情が生じていれば、自然とその表現ができるんだ、という「内」派もいます。

他方、怒りなら怒りの<形>に沿って演じれば、感情は伝わるんだ、という「外」派もいます。

…が、内も外も大事だ、というのが実際のところでしょう。観客の前に立つという限りで、純粋な「内」など作れるはずもありません。会話の流れを受けて、多少とも自らを高揚させなければ、すなわち「外」だけでは腰の入った演技はできないでしょう。

(身も蓋もないことを言っているようですが、これは600年ほど前から世阿弥が書いていたことで、今あらためてその意味を噛み締めているところです。)

今回の芝居は感情を過剰に、コミカルに表現するため、「外」重視にはなっていますが、稽古を重ねるたびに、俳優たちの内側から気合が入っていくのがわかりました。これは一体どいうことなんだろう。

演技をめぐる様々な謎と戯れるーー演劇の一つの醍醐味のような気がしています。

2021年8月20日金曜日

【そよ風ペダル】想像力



8月3日(火) 14:00-16:00 そよ風ペダル 担当:渡辺


そよ風ペダルの稽古場には何度か足を運びましたが、今回のシーンの稽古には初めて居合わせました。

何か煮え切らないテンポで会話が進んでいるな、と思っていたら、そういう演出がついていました。
LINE通話やオンライン会議を経験したことがある人ならわかると思いますが、コミュニケーションにラグが発生している、といったようなシーン。


おそらく、思っている以上に難しい演技だったと思います。
同じ空間を共有して、実際には相手の声が聞こえてしまっているにも関わらず、
「まだ聞こえていないかのような演技」をしなければならない。

感覚(見たり、聞いたり)していないものをあたかも感覚しているかのように演じるということはよくありますが
感覚しているものをあたかも感覚していないかのように振る舞うのは、それ以上に大変です。

でも何も知らない私も、会話の違和感をすぐ感じ取りましたので、かなり上手く演じられていました。
稽古中にも如実にレベルアップしているのを感じたので、本番が楽しみです。

2021年8月17日火曜日

スピートを変えて演じる

8月17日 千年団 担当:丸木


まずは、発声。

それから皆さんの最近の出来事についてのお話。

その後、2人のペアになって「長谷川書店」という本を演じはりました。


シャッターがおりた店を覗いてる、二人というシチュエーションは全く同じですが、

演じる人によって、二人の関係性、設定なども色々違うものでした。


動くスピードを変えて演じてみて欲しいというのが小原さんのオーダーでしたが、

中々それを意識して演技するというのは困難がありそうでした。


2021年8月10日火曜日

【そよ風ペダル】間         について

  7月27日(火) 14:00-16:00 そよ風ペダル 担当:渡辺

これまでの稽古で、一通り各シーンにふれることができましたので、今回からは振り返りです。まだみんな台本は手に持っていますが、少しずつ台詞は入ってきた様子。
こころなしか演技に余裕が出てきたように見えました。

少しずつ、リーダーの指示もマニアックになってきました。演劇は、自らの演技にばかり執心している訳にはいかず、見せ方や全体の構成も考えなければならない。
とりわけリーダーの筒井潤さんは音楽の要素をとても大事にする人ですので、音楽との関連での指示が多く飛びました。
「もうちょっと曲を聴かせたい(ので、次の台詞はもう少し間を空けて喋ってほしい)」といったような。

音楽をやっている人だと、休符の重要性はかなり意識していると思います。
演劇でも同様に、間はかなりのを持ちます。象徴的な台詞を言う前にかなりの間をとることで、その台詞の価値の高さが伝わったりする。
どうしても間を埋めたくなる、次の台詞を言いたくなる、そんな気持ちをぐっとこらえて、
いかにカッコよく見せるか、今回の稽古ではそんなことを重点的に行いました。

リーダーから「良いシーンになりましたね」という言葉が何度か聞かれました。
まさにそう思います。良いシーンだと思える瞬間が増えてきました。
まだ一ヶ月ありますので、これから、まだまだ。

2021年8月1日日曜日

【そよ風ペダル】感情、感情

 7月20日(火) 14:00-16:00 そよ風ペダル 担当:渡辺

暑い日が続きます。今日の最高気温35度。
本当に倒れそうになるくらいの暑さ…マスクも相当しんどいですね。

今回は、いわゆる「喜怒哀楽」をかなり前面に押し出すようなシーンを練習しました。
一口に喜怒哀楽と言っても、感情を強調するのはそう簡単なことではありません。

おそらくシーンの意図は「わかりやすく」ということなのですが、さてどうすれば良いか。


リーダーの支持の出し方が印象的でした。例えば〈怒り〉に関しては
「まるで、神様に向かって『返してー!』って言うように」といったような。感情を喚起しやすいイメージからアプローチしていくような。

だんだん台詞を覚えてきて余裕が出てきたら、また演技の質も変わっていくような気がします。