2025年2月25日火曜日

【千年団】「あいだ」を考える

日時:2025/02/25(火)15-17時

会場:富田ふれあい文化センター教養文化室

担当:岡田


今回は台本の構成がいろいろと特殊でして、部分ぶぶんにはこれまでも読んできたのですが、はじめて通して読んでみる(といっても最後までではないですか)ことになった今日の稽古でした。



3幕の物語が4種類、合計12幕で構成予定となる新作。

その途中までではありますが、はじめて続けて読んでみると、これまではっきりと見えてこなかった「あいだ」がじんわりと浮かんできました。

物語と物語のあいだ。幕と幕のあいだ。

この「あいだ」がどのようなものかは、あらかじめ台本には書かれていないので、創作をしながら作っていくことになります。



台本にかかれたセリフの扱い方も、ある種「あいだ」を考えることです。

書かれた言葉と発話される言葉の「あいだ」。

このあいだを埋めていくのが俳優の仕事です。


かといって、他の「あいだ」(例えば、幕と幕のあいだ)を演出家に任せてしまうのは、俳優をやる醍醐味としてもったいない。

逆に俳優目線だから埋められる方法がありますし、そのアイデアは最終的な決断をしなければならない演出家に大きな手助けとなります。


「書かれていないから」「演出家から言われていないから」といって何もしないのではなく、せっかくなので「あいだ」を考えて稽古場で実践してみることが今作に俳優として関わる醍醐味に違いない!


と、出演しない僕は勝手に思うのでした。


可能性が満ち満ちた台本だと感じています。

可能性が広がっているぶん苦労も多いかと思いますが、最後に見えてくる景色の途方さを楽しみに稽古を進めていきましょう!

2025年2月18日火曜日

【そよ風ペダル】べりべりべりべり イテテテテ

 日時:2025/02/18(火)14:00〜16:00
会場:富田ふれあい文化センター小ホール
担当:渡辺

高校時代、演劇部で別役実の『赤ずきんちゃんの森の狼たちのクリスマス』という戯曲を上演したことがあります。「森番」というキャラクターに「雪です……!降ってきました……!」というセリフがあるのですが、雪が降るたびにそのセリフが脳内再生されます。
ちらちらとですが、雪でした。寒い!

なんだかだいぶ久しぶりの稽古参加だった気がします。気づけばずいぶん戯曲が進んでいる!
今日練習したシーンには、みんなが自身の変装マスクをべりべりと剥がそうとするも、強くくっつきすぎているのか、そもそもマスクなんてかぶっていないのか、ただ顔を痛めるだけでイテテテ言っている箇所がありました。
みんなでべりべり、イテテテ連呼している様子があまりにも面白かった。コミカルなシーンですが、しかし不思議と迫力もあった。

ひとは誰しも仮面を被って生きている、なんて言いますが、長年つけ続けた仮面だと、ほとんど顔と一体化して、素顔が(そんなものがあったのかどうかさえ)もはや分からないよなぁ、などと思いながら見ておりました。
サスペンスには嘘や仮面がつきものですが、今回のお話もひとひねりありそうで、最後まで目が離せません。

2025年2月11日火曜日

【そよ風ペダル】ミステリーの演技を掘り下げる

日時:2025/02/11(火)14:00〜16:00

会場:高槻城公園芸術文化劇場 中スタジオ3

担当:岡田


2/11は建国記念日、祝日です。

劇場ではボディビルの大会や子どもバレエ発表会といったさまざまな催しが行われているようで、たくさんの人で賑わっていました。

駐車場も満車で、普段から車で来ているメンバーは駐車場探しに苦労して稽古場にたどりついていました。



さて、今日も新しく加筆された台本を読んでいきました。
ミステリーの王道「江戸川乱歩」から物理学の最先端「量子もつれ」まで、世界のアイデアが縦横無尽に展開していきます。

出演するメンバーたちはこの台本を読解して、登場人物の内面を探って、適切な演技を選んでいく必要があります。
たいへんな作業ですが、適宜筒井さんからもアドバイスをもらって、自分なりの演技を掘り下げていきましょう。

シーンを少し練習しただけでも、観ている側からすると明らかに可笑しさが増しています。



細かい登場人物の造形理解と並行して、推理ものを演じる上で重要なポイントがあります。
それは、登場人物のキャラクターが際立っていることです。
キャラクターがはっきりしていると、観客も作品を見ながら自然と推理の思考が働きます。

「善人ぶってるあいつが犯人だ」
「いや、逆に悪人そうなこいつこそ犯人だ」

楽しい推理ものが出来上がっていきそう予感です。




2025年2月4日火曜日

【そよ風ペダル】リズムとテンポ

 2025/02/04(火)14:00〜16:00

高槻城公園芸術文化劇場 中スタジオ3

担当:岡田


リーダー(講師の筒井さん)から稽古ごとに台本が共有され、受け取ったメンバーは週刊連載のように台本を受け取っています。

今日も新しく渡された台本を読みつつ、これまでのシーンも練習していきます。





前回の公演でもそうでしたが、役紹介という意味を含みつつ、個々の役者が次々に独白するシーンがあります。

個々の語りは多種多様で聞いていて興味がそそられる内容なのですが、語り口が全員似通ってしまうと、リズムの単調さから退屈を覚える観客が出てきてしまいます。

リーダーからも、今後は語り口のリズムやテンポを指定していくことがある、とのこと。

ただし、その指示を全員が従ってしまうと再び均一になってしまうので、一人の俳優に対する指示なのか、全員に対する指示なのかを峻別して、演出の言葉を受け取ることが大切になってきそうです。