2022年10月19日水曜日

【千年団】トーンを決める身体

 10/19 15:00-17:00 富田ふれあい文化センター 大ホール 担当:渡辺







今年度稽古が始まって以降、チェーホフの短編をたくさんやってきました。
6月の本番に向けて、これらを組み合わせて構成していきます。

一つの特色は、もともとの戯曲には書かれていないシチュエーションを設定して演技をすることです。
登場人物たちがテニス場やゴルフ場やバッティングセンターなどにいるという設定で、チェーホフのセリフを読んだらどうなるか?








一般に、演技の練習をするとき「余計な力を抜いて」などといった指示がとぶことがあります。
セリフを言うぞ言うぞ、と肩に力が入っていると、ぎこちない喋り方になってしまったりするからです。
ところが今回は、「テニスのラケットや、野球のバットでボールを打つ」という動きをしながらセリフを喋る。ある意味では「余計な力」をどんどん入れていくわけです。
ただ、これがなぜだか「自然」に聞こえてくる。シチュエーションとしては不自然でも、セリフの言い方が自然な感じがするのです。
例えば怒りの感情と、ボールのインパクトの瞬間の身体の動きとがマッチして、ただ「怒る演技をする」よりも、「怒り」がより良く表現されたりする。

これまでの千年団とは、少しテイストの違う演劇になりそうです。まだ半年以上先ですが、既に面白い!