2025/1/7 14:00-16:00 高槻城公園芸術文化劇場 中スタジオ3 担当:渡辺健一郎
年が明けました。おめでとうございます。
寒いです。寒い!
久しぶりの準備体操はかなり効きました。…と、毎回参加する度に言っている気がする。正月太りの解消、の足しにはなったでしょうか……。
「演劇は始まって5分が勝負」みたいなことはよく聞きます。
それがどれだけ真実かは分かりませんが、作品の冒頭から、「これから一体何が始まるんだ…?」と観客の興味を駆り立てる仕掛けは必要だといえそうです。
ただし何が演じられているのかまったく分からなかったら、観客の気は削がれてしまうでしょう。
当たり前のことのようですが、塩梅が難しい。
でも今回の作品の冒頭はかなり良さそうです! その空気をひしひしと感じる。
冒頭のシーンでは、ひとまず俳優全員が登場します。人口密度が高くなると、どうしても舞台上がごちゃごちゃしてしまい、観客がどこを観て良いのか分からなくなってしまうので、そうならないための配置や、動き方の工夫が必要になります。
いわゆる「ミザンス稽古」というやつです(私自身は稽古場でこの言葉を聞いたことはありませんが、多くの俳優が出演する芝居の現場ではよく使われる様子)。
(※余談ですが、ミザンスの語源?はフランス語のmise en scene[ミザンセーヌ]。「舞台に配置すること」みたいな意味です)
本番が近づき稽古も佳境になってくると、具体的に配置や動きを色々決めていかなければなりませんが、まだ色々模索段階なので、ひとまず俳優の裁量に委ねる仕方で稽古が進められました。
みんな思い思いの動き方をするので、ある程度臨機応変に「見せ方」を気にしなければなりません。今あの人が動いているのでこちらは止まっておこう、とか、今前の人と被っちゃって見えづらいからすこし移動しよう、とか。
リーダーが「サッカーのパス回しの練習」という比喩を使っていました。やることは決まっているにせよ、ボールのバウンドの仕方など、偶然に左右されることも多いので、それに対応するように動きを工夫することが肝要です。
結局最終的には配置や動きを決めていくことにはなると思うのですが、しかしこうした日々の対応力の訓練が、仕上がりの質にも関わってくるでしょう。
細かいようですが、今回の芝居はセリフ以上に、こうした動きが重要になりそう。