2012年6月12日火曜日

そよ風ペダル。

高槻シニアの稽古です。劇団名決まりました。そよ風ペダル。候補としてそよ風とペタル(フランス語で花びらの意味)というのが出ていました。ペタルの響きがペダルに聞こえるということで二つをくっつけての命名。自分たちでペダルを漕いで前進していき、走る中で感じる爽やかで心地よいそよ風を届けていきたいという思い込めています。


体に力が入っていないかを意識しながら体操と発声を。新しい体操として指から初めて、手首、肘、肩、肋骨と回転運動を広げていく。手首から肋骨までを連動させて回転させるととても不思議な動きになります。発声は呼吸からはじめて、声を出しながら顎をゆっくり上下させて喉を意識して一番喉が開いていて楽に声が出せるところをさがしました。最後に筒井さんの合図にあわせて息を吸い、みんなでタイミングを合わせてアっと声を出す。最初はフライングがありましたが数回繰り返すと同時に声が出せるようになりました。


試演会まで時間はあるけれど稽古回数が限られているのでさっそく作品創作に入ります。まずグループを二つに分けまして片方はみんなで一人にあることをしようと誘い、嫌がっている人を最終的に説得する。
もう片方は一人があることをすると発言したことに対して周りのみんなが反対して対立が生まれる。こちらはどちらかが説得される必要は無く、対立が描かれるのを見たいとのこと。
設定を伏せているのでどういったことかわかりにくいですが、人数の差がある中での対立や説得であったり、単純に即興の中で出てくるエピソードであったり、とても興味深いものになりました。
ここから脚本化するために筒井さんがビデオを回して記録を残していましたが、面白いところではおのずと笑いが起きるので、笑いでセリフが掻き消えているのではないかと不安になるほど楽しい即興でした。


最後にグループを3人組4グループにわけて2人が1人を説得するが絶対に説得されない。1組目は説得し始め、2組めは10分後、3組目は30分後、4組目は1時間後と時間の経過を意識しての即興。
演じる前に筒井さんからアドバイスとして時間が経つと説得する言葉もなくなり、疲れてきて体力も減ります。説得したい気持ちはあってももうその話はしていないかもしれません。
しかし説得の話をしていなくとも誰が説得されているのかはわかりたい。実際やってみると演技の導入部分では時間が経過した感じで始めれてもやり取りを続けるうちに夢中になって元気になってしまう傾向にありました。

ドラマを作る上でもちろん何かしらの事件を面白く描くことは大切ですが、それと同時に事件の起こる前や後の何も無いけれども予兆や余韻を感じさせるシーンを作ることは作品の深みを増すことができます。事件が起きてそれが終わった後を演じる。なかなか興味深い稽古でした。