9月27日(木)Wakuwaku 担当:飯坂
稽古が始まる前から、皆さん一度通しをされていました。
そのあと、高杉さんの指導が入ります。
今日は、14ページの文化祭の教師の出し物を決めるシーンからです。
それぞれがそれぞれの役割を担っていて、細かな心理が行き交います。
その心理に則ってセリフを言わないと、すぐにかみ合わなくなってしまいます。
高杉さんが身振り手振りで演出をつけていきます。
例えば、下手な出し物はしたくないという先生のセリフは、怒って「私はちゃんとやりたいんですよ!」言うと、なんだか違った風になってしまいます。そこは、どちらかというと、嘆く風に言った方が、次に繋がります。本当に出し物をしたくないわけでなはく、「過去の出し物は中途半端で悔しい!今年こそしっかりしたものをやりたい!」という心理が隠れているからです。
どちらも、声を大きくして「ちゃんとしたいんですよ!」と主張しているのですが、その役が背負っている背景や心理を細かく考えていくことが大切です。
間の取り方も難しいです。
「他、なんかあります?」と言われて、何も意見が出ないので、「適当でも何か言ったら話が広がりますよ」と言いますが、この二つのセリフの間は、役者としては不安になってしまうので少し早く次のセリフを入れてしまいがちですが、耐えて長めに間を取った方が、面白くなります。
「、」で終わっているのか「。」で終わっているのかを見極めること、稽古で台本や段取りと違うことが起こってもそれを受け入れて次につなげること、一見なんでもないような「あぁ」「そう」「えー」などの短い台詞こそ大切だということ、移動する時も、その役が背負っている心理を忘れないこと。
そして、役者としては全部のセリフをしっかり聞いていなければならないけれど、その役としては、聞くべきセリフと聞かないセリフを取捨選択すること。
言葉だけのやり取りではなく、そこに漂う空気を感じてそれを引きうけること。
演劇をするにあたって、とても大切なことが高杉さんの口から矢継ぎ早に出てきます。
本番がどんどん近づいてきています。
皆さんとても高い集中力で、3時間の稽古を乗り切りました。
どんなふうにその場がつくられていくのか、本番がとても楽しみです。