2017年4月1日土曜日

ノーラ、ノーラ

3月30日 WakuWaku 担当 土井

前回来られた森さんと、シニア劇団星組のOZさんが体験に来られました。

ウォーミングアップの「人間知恵の輪」では、気持ちよく輪がほぐれました。次に「イス取り鬼」。
これは、自分の目的を達成するだけでなく全体の空気、状態を掴んで動く訓練になります。






そして、身体にたっぷりと空気を入れて、発生練習。
ハミングからアー、高く低く強く弱くいろんな声を出してみましょう。足の裏から声が出ていくイメージで。そして直線的に声を壁に当てます。


今日はイプセンの「人形の家」より、ノーラが家を出て行こうとする場面をテキストに稽古です。各自で稽古をした後、1組ずつ充分に時間を取り、まずは発表、そして先生から手直しを受け、もう一度、再び直して頂き、もう一度演じます




ノーラが出て行かなくてはいけない切迫感が出ています。初めの台詞「この八年間、・・・この身をずたずたに引き裂きたいわ。」は詩的にならないように。
「おれは、別人になってみせるよ。」夫は勢いに任せるだけではなく、バックグラウンドにある感情を出しますがノーラはそれを逆手に取ります。
最後の「さよなら」は過ごした8年間の重みを持った声に。


最初の台詞は、どうしようもなくたまらなくなったノーラの皮膚感覚が伝わります。
夫は興奮している妻を落ち着かせよう落ち着かせようとしています。

「別れる?」の前に間をとり、座ってみましょうか。
「さよなら」の前には充分間をとり、決意の重さを表します。
相手あっての自分、相手の状態を感じる間をとり、
相手を見つめる大切な時間となります。





コスモスさんは強いトーンの声が出るようになりました。
背中を向けて台詞をいうノーラに慌てふためき、止める夫の熱量ある台詞をノーラの背中にかけます。次の組では夫がノーラの前に回り、止めることになりました。同じアクションに対して様々なリアクションが生まれます。
台詞を焦らないように。途中でノーラと夫のステータスの転換が起こります。
冷たいノーラ は夫にスキを与えないように。
ラストはマダムのノーラと土井の夫。最後の間を充分にとってノーラは「さようなら」と出て行きました。