2024年9月24日火曜日

【千年団】マイズナーテクニックの実践

2024年9月24日(火)15:00〜17:00

富田ふれあい文化センター 研修室

担当:岡田


暑かった時期が終わり、秋のような気候になってきました。ただ、もう少し緩やかに変化してくれると嬉しいのですが。。



さて、稽古は発声練習から始めていきます。

大切なのは体を響かせて声を出すことです。


良くない例として(場合にもよりますが)、大きな声を出す際に声を響かせることなく体を力ませる癖をつけてしまうと、小さい声を出すときにはただ小さい声になってしまって、観客や空間に届きません。

しっかり響かせる発声であれば、小さい声を表現しながら空間全体に声を届かせることができます。




発声のあとは、初めてのワークを試してみます!

2人ペアで行うワークで、お互い向き合って座った状態で行います。


やることはシンプル。相手を観察して、相手の身体に起きている微細な動きを指摘します。指摘された人はその指摘を受けたあと、今度は相手のことを指摘します。


例えば、以下のようなやりとりになります。


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A「あなたは私を見ている。」指摘

B「私はあなたを見ている。」受ける

B「あなたは私を見ている。」指摘

A「私はあなたを見ている。」受ける


 ↑ここまでは固定

 ↓ここからが即興


A「あなたは肩を動かしました。」指摘

B「私は肩を動かしました。」受ける

B「あなたは手を左右に揺らしました。」指摘


 ↓そのまま続けていく


ーーーーーーーー


大事なのは嘘を言わないこと。

真実のみが提示されること。


お芝居でもこれが重要で、舞台上で起きたことにしっかり反応する必要があります。


ちなみに、このワークショップは「マイズナーテクニック」と呼ばれています。

過去の経験から役に合った演技を探っていく「スタニスラフスキーシステム」とは違ったまた別の演技方法ですね。


その意識を持ちながら、テキストの稽古もしていきます。

できるだけ自然に、その場の出来事に反応することを心掛けていきましょう!


それにしても、次回公演に向けて小原さんが書かれている今のテキストは、舞台美術や全体演出もあいまって、面白くなりそうな雰囲気が随所に出ています。




2024年9月10日火曜日

【そよ風ペダル】2種類の演技

 2024/9/10(火) 14:00-16:00

高槻城公園芸術文化劇場 中スタジオ3

担当:岡田


9月になってもまだまだ暑い。

稽古場に来るだけで一苦労です。


メンバーの方から夏野菜をいただきました!

旬のお野菜を食べて、この暑さを乗り切りましょう!



さてさて、いつも通りストレッチと発声練習を終えて、まずはテキストを使った稽古をします。

テキストは短いシーンに分かれていているので、そのシーンごとに進めていきます。





テキストの内容はさておきまして、演技のポイントがいくつかありました。

1つ、振り返っていきます。
演劇の本番では、観にきたお客さんに演技を見せる必要があります。
特に顔の表情はたくさん情報をもっているので、できるだけ顔を客席側に見せられると良いですね。

2人の登場人物が横並びで歩きながら話しているとき、どちらの顔もお客さんに見えるように位置取りを工夫します。
例えば、きれいに横並びになるよりは、少し前後して並ぶと2人が観客目線で重なりません。


なんどか繰り返したり、他の人の演技を見て、練習していきましょう!



最後に別のワークもしてみます。

以前も行ったワークです。
2つのグループに分かれて、それぞれのグループに違う設定を与えられます。グループから1人ずつが出演し、お互いの設定は分からないまま、2人が出会って即興で少し会話をする、という内容です。

片方は1年ぶりの再会だと思っているけど、もう片方は1週間ぶりだという設定だったりするので、会話をしつつもなんだか話が合わない、といったことが生じます。
役者はその違和感を感じながらそれでも会話を続けていきます。

台本を使った稽古とは違う、生の緊張感が漂う稽古です。

即興的な演技と、そうでない演技。
公演に向けた本格的な稽古が始まる前に、両方の技術を培っていきたいですね。



2024年9月3日火曜日

【そよ風ペダル】言葉の外

9/3 14:00-16:00 高槻城公園芸術文化劇場 中スタジオ3 担当:渡辺

数ヶ月ぶりに参加させてもらいましたそよ風ペダル。
特に腰から下半身にかけてだいぶ運動不足だったんで、混ぜてもらいました。
ちょっとした準備運動でもきつかった…
いや、結構ハードですよ。ちゃんとやると大変です。
みなさんちゃんとやってますか!

今年の芝居のテーマの一つは「台詞を減らす」。
台詞を覚える労力を省きたいということ(だけ)ではなく、「台詞を喋る」以外の演技を洗練させたいということです。
いや実際、「台詞をいかに言うか」は俳優の仕事の1〜2割を占めるのみで、演技の良し悪しはそれ以外の部分決まると言っても過言ではないでしょう。

覚えることは減るけど、もっと別のことに注意を向けなければならないので、俳優としては結構大変な課題かもしれません。
言葉にあまり頼れないとなると、表情とか間とか、立ち居振る舞いとか空気とか、そういったことをフル活用して物語を進めていかなければなりません。


人間関係って、その人たち同士の間柄だけで決まるわけではなくて、どういう場所で、どういう状況で会っているか、まわりに他に誰かいるかといったことも大いに関わってきます。
例えばとくに親子関係。家で、「家族」として会ってるときは自然な関係を保っていても
たまたま外で、ふつう会うはずのない状況で遭遇すると、変な空気になったりするかもしれません。

私も塾講師をやっていたとき、教室の中では生徒ととっても仲良しなのに、道端で遭遇するとなにかよそよそしくしてしまったりしたことがありました。関係は「私とあなた」と成り立っているのではなく、「私とあなたと<環境>」が重要なのかもしれません。

この微妙さを演じるのは本当に難しい。それこそ重要なのは言葉ではないのかもしれません。微妙に目線を外したり、「変に芝居がかって不自然な芝居」をする必要さえあるかもしれません。

(※知らない間にBloggerの仕様が変わった? 手元の写真がアップロードできなかったので、写真はなしで)