12月25日
今年最後の山口クラスの稽古です。
1月からは正式に劇団摂理になります。
まだ、定員に空きがございますので、入団募集は継続しております。
劇団活動に興味のある方はぜひご一報ください。
若さを保つ秘訣というのをあるところで聞いてきました。
ポイントは三つで適度な運動と知的好奇心を持ち続けることとコミュニケーションをとること。
劇団活動というのはまさにこの三つのポイントを可能にしてくれるのではないでしょうか。
演技のためには身体表現が必要になり適度に運動をすることになります。
脚本を読んだりして物語に触れたり、登場人物の気持ちに寄り添うことは知的好奇心を刺激するきっかけになるでしょう。
集団で意見を出し合いながら創作することで自ずと深いコミュニケーションをとることになりますし、演技として思いをやり取りすることでコミュニケーションを疑似体験し、普段のコミュニケーションを振り返ることができます。
こんなことはさておいても、単純に何かを表現するということは興味深く楽しい活動です。
演劇というと敷居が高いように思われますが、そんなことはありません。
なんたって今日の山口クラスのワークでは、だるまさんが転んだをアレンジしたゲームをしたわけですから。
これも立派な演劇の基礎の稽古なのです。
肩肘張らずお気軽にご連絡ください。
前置きが長くなりましたが、稽古レポートを。
円陣になって名前やクリスマスイブを一言で表すなら、お正月はどこにいるかを言ってもらって席を入れ替わっていくお馴染みのゲームから。
相手の前に立つというのは、シンプルな出会いです。
よくよく考えてみるとこの出会いは目の前に立って止まった時に起こるのではなく
その人の前に行こう、この人は私の前に来るなとお互いに同意した時に出会いが生まれています。
ではこの同意はどのように生じていくのか。
視線であったり体の向きであったり。
舞台上のことを思ったとき、この出会いが起こっていないのにセリフだけが発せられている状態だと、途端に物語や状況がつかめなくなったり、セリフの意味が聞き取れなくなったりします。
相手の名前などを覚え始めるという前提はありますが、そこをクリアして出会いを意識し始めると席の入れ替わりに一繋がりのリズムが出てきます。
目の前に立つではなく、出会った瞬間に入れ替わっていけるので。
そして、名前などがセリフなのだと置き換えるならば出会った瞬間に発せられる声として扱われるので、セリフを覚えて用意されて発せられた言葉とは違うものとして響いてきます。
実際は事前にセリフを覚えて用意するのですが、どうにか出会った瞬間に出てきた声としてセリフを扱えないか。
そのためにこの円陣のワークをしている時の身体感覚を体験して記憶することが重要になってきます。
先程も書きましたがだるまさんが転んだをしました。アレンジしたもので、道で一万円を拾ったなどのテーマを決めてストップする瞬間にそのテーマにそった表現でポーズを決める。鬼は動いたかどうかよりも、そのテーマにそっているかを主観で決めてアウトにする。画像ではみんなおばあちゃんになっています。表現をしながら鬼へも意識を飛ばさなければいけない。なかなか複合的なワークでした。
脚本稽古。最初にやった円陣の稽古の身体感覚を思い出しながらセリフを回していきました。自分の前に人が来たらその人にセリフを話しかけていく。脚本ワークでは発する方だけでなくそれを受け止める側にも意識が向けられます。台本を持っているのでついつい脚本に目をおとしてしまうのですが、それだと聞いているように思っても受け止めきれていなかったり、端から見ていても聞いているように見えない。とにかく脚本から離れて相手を見る。相づちも必要なく(実は相づちも聞いているという記号でしかなくて、聞く、聴く、受け止めるということを邪魔する可能性があります)ただ相手と繋がる。シンプルにこのことが演技の基礎だと感じました。
グループに分かれて稽古を。役をシャッフルして別の人の声の出方を聞いてみました。そんな稽古をしてから一組の発表を。少しだけ山口さんから演技の提案があって稽古をして、シーンの印象が変わることを体験しました。ゆっくり丁寧に脚本稽古は進んでいます。