4月23日 山口クラス
本日も先週やったポーズ送り、名前タッチの基礎ワークから。
少しの練習のあと、ミスをすると抜けていく勝ち抜き戦をしています。
抜けてワークをしているのを傍から見ていると、
なんとなくうまくいっている感じ、失敗しそうな感じがわかってきます。
やっている人の体がどんな風に集中しているかがわかってくる。
自分に置き換えたときにこれを手掛かりにしてどんな集中が必要なのかがわかってくるということです。
この集中力というのが、舞台に立った時にも役立つように感じます。
講師の山口さんやアシスタントも一緒になってワークに参加しているわけですが、
だんだんみなさんも上達して、ポーズ送りのリズムがとても速くて
こちらがついていくのが難しくなっています。
勝ち抜き戦で講師やアシスタントがミスをしてしまうことも。
なんだか妙に盛り上がり、悔しい思いをしています。
本日の即興のワークはペアになって、片方にはこっそり目的(相手にありがとうと言わせる、財布を預かるなど)を与え、
相手はその目的のわからぬまま受け答えをしていく。
自然と仕掛けたり、話を進めていくのは目的のある方になります。
脚本を取り扱う際にも、その役柄が何を目的にして行動しているのかがわかっていると、
演技もやりやすく表現も明確に伝わるように感じます。
物語というのは、登場人物はある目的を達成するために行動しますが、そこに阻害するものがあらわれ葛藤し乗り越えたり失敗したりを繰り返すことによって描かれます。
日常生活の中で行動の目的を明確に持っているということがどれだけあるのでしょうか。
例えばなぜ生きているのか、生きる目的とは何なのでしょうか。
物語の中ではこれが明確なように思います。
だからこそ人は物語を求めてやまないのかもしれません。
この即興の中でも、相手が目的を知らないということが阻害するものになり、小さな物語が生まれてきました。
そして目的を知らない側は演技して受け答えすることのないようにと指示が出ています。
日常感覚で相手の言っていることに信頼が置けるときにだけ話にのる。
この信頼できるかどうかという感覚も演技の中で重要に感じました。
脚本稽古はくじ引きで配役を決めて読み合わせから立ち稽古へ。
偶然の配役で生まれてくる面白さがありました。
まだ脚本をそのままに稽古を進めていますが、役柄の人数や上演時間など、物理的な問題があるわけで。
そろそろ本格的に作品をどう取り扱うかを考えていきたいところです。