7月5日 そよ風ペダル 担当:梶川
2場の稽古が始まっています。
1場の稽古の時もそうでしたが、順調に毎回6ページずつ脚本が追加されていっています。
1場の終わりで一つの山場を迎え盛り上りを見せたわけですが、2場の始まりではある種の倦怠感が場を支配しています。
本番ではきっと暗転なりの照明変化を挟んで繋がっていくわけですが、1場の終わりで盛り上がった場を2場の始まりではいっきに盛り下げてそのギャップを作り出したいという演出意図があります。
場の空気を変えるには何が必要でしょうか。
まずその場全体に影響する事なので、一人でどうこうできることではありません。
全員が参加し協力して場の空気を作ることになります。
言ってしまうと空気は常に流れています。
もしかすると、幕が開いているあいだであれば、たとえ舞台上に誰もいなくなっても空気は流れ続けるのかもしれません。
この文章の中で使っている空気と言うのが、いったい何を指しているのか、自分で書いておきながら言葉で明確に説明、定義するのはとても難しいです。
空気、言い換えるなら雰囲気もしくはムード。
実は雰囲気を英語にするとatmosphere(アトモスフィア)で意味は「ある場所や状況で、二人またはそれ以上の人間による感情や気持ちなどがかもし出すもの」となります。
醸し出すもの。
なんとも曖昧ですね。
稽古では醸し出したいものは倦怠感なわけです。
具体的には台詞のやりとりを遅くする練習をしました。
倦怠感があるということ、疲れているならば反応がゆっくりになるのではないでしょうか。
相手の台詞に対して話しはじめる前に微妙な間を作って話し出してみる。
もしかすると視線や体の動きもそれに伴って変化することがあるかもしれません。
しかし、倦怠感はいつまでも続くわけではありません。
物語が進めば場の空気は変化して行きます。
この変化をどう作って展開していくか。
物語を進めるということは変化を作り出すということです。
空気に鋭敏になって変化を生み出しましょう。