8月8日 そよ風ペダル担当:梶川
全員集合したということもあり、 15分程度で発声を終えて最初から録音しながら読み合わせしまし た。
体操しないで発声をしたわけですが、 最初はぜんぜん声が出ませんでしたね。
少しだけだとしても体を動かすことって大切だと知りましたね。
声の方向性についての発声もしました。
京都のシニア劇団星組の稽古で毎回おこなっているものです。
声の方向性とは、自分への方向(独り言)相手への方向(会話)客席への方向(演説)遠くへの方向(呼びかけ)。
やり終えて、舞台上で相手以外の方向に声をかけた経験があまりないなという感想が出て。
なるほどそれは確かにそうかもしれないと納得しました。
実は俳優修業の時とかにチェーホフのセリフを演説的に扱うということもしていますが、自然体で会話をするということが多いように感じます。
ですし、自然体な会話ができるということがそよ風ペダルの特徴であり、強みなのです。
方向の話をするなら、相手への方向で発声しつつ同時に客席の方向にも声を飛ばす意識を持つということがあります。
しかし両方向を意識するということには、やはりそれなりの負荷がありある種の緊張を体に強いることにもつながります。
なのであれば自然体であることを優先して相手への方向で会話をしていく。
方向ということを知らなければ自ずと無理をせず必要な方向に必要な量だけの声量で声を扱えるのかもしれません。
客席に声を届かせようと無理をするのではなく、いつもの発声練習でもともとの声の出る平均を底上げして、普通に話していても無意識に届く声が出るという訓練をしているのですね。
声の方向の稽古はそよ風ペダルにおいては不必要だったかもしれません。
先週に脚本は完成していましたが、私はお休みしていたのでみなさんの声を通して最後がどうなるかを確認しました。
期待以上でした。
詳しくは言えませんが、読み合わせの段階で心が奮えました。
つまり感動しました。
具体的に言うなら作品の核がこれかもしれない個人的に思うところがあり、舞台構造を変えませんかと筒井さんに提案するという実際の行動が生まれるくらいに心を動かされたのです。
作品の場所の設定が学校のグラウンドという野外ということで、でも会場は室内なので壁の存在を消すために対面舞台ということでした。
しかし最後まで見て、もしかすると大切なのは壁がないことではなく穴を掘っているというその行動ではないかと感じたわけです。
その穴を掘る、それを周りで見て囃し立てているという構図があれば、そこがどこであるかどうかという情報はさして必要ないのではないか。
もしくはその空間が囲われている、外から隠されているということが表現されていることがあるのが美しいのではないか。
などなど稽古中にいろいろなことを考えながら見ていました。
舞台美術はさておいて、終わりのシーンがどんな演出になるのか、「乾かない指はない」、興味が尽きません。