2024年1月23日火曜日

【そよ風ペダル】It's your turn!

2024/1/23 14:00-1600 高槻城公園芸術文化劇場 中ホール2 担当:渡辺 

若い世代ほど「決断」が苦手だという傾向があるかもしれません。
よく言えば他人の意見を尊重する、という意識が強いということですが、みんなが「尊重」してばかりで何も決まらない、という状況も散見されます。
(一周まわって、「相手の意見を尊重しようとしている」という相手の態度を「尊重」してこちらが決める、みたいなこともあるのですが…)

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今日のシーンでは「困った」、「迷ってる」、「教えてください」と言うばかりで、何を教えて欲しいのかイマイチ分からない人が登場しました。
「教える役まわり」の人も登場しますが、当然相手が何を教えて欲しいのかが分からないので困ってしまいます。「そちらのターン(喋る番)です」と促すも、何も返答がないので困惑は終わりません。

互いに、分からない、教えてください、思い出してください、そちらのターンです、いやそちらのターンです、とずーっと繰り返されるので、俳優もだんだん困ってきてしまいます。
話が進んでいかないのでそれを見ている観客もおそらく困惑するでしょう。
しかし何故だか面白い、という不思議な現象があらわれてきます。
俳優の困惑と、登場人物の困惑とが重なっている(ように見える)ときに、面白さが増している感じがしましたが、実際のところは…どうなんでしょう。

こういったシーンを「不条理(absurd)」と呼ぶことは簡単ですが、単に馬鹿馬鹿しい(absurd)わけでもないような説得力がありました。しかしこの馬鹿馬鹿しさから抜け出したい!という気持ちも同時に生じました。




2024年1月9日火曜日

【そよ風ペダル】ですですです

 2024/1/9(火) 14:00-16:00

富田ふれあい文化センター小ホール

担当:岡田


あけましておめでとうございます。

6月末の本番に向けて、新年最初の稽古です。


いつも通り、ストレッチと発声練習をして、台本稽古に進みます。


今日取り組むのは、講師の筒井さんが書いてきた新しい台本です。4枚分。

前回使用した台本とは全く違う題材ですが、ニュアンスは似ている気もします。

一見、荒唐無稽な話ですが、題材には下地があるそうです。


ちなみに6月の本番では、いくつかの短編作品がオムニバス的に上演されるかも、という噂が

皆様もお楽しみに!

情報公開をお待ちください。





さて、ペアを作って読み合わせて、台本を持って発表してみます。


その後は、今回の台本は4枚分と少し長いので、前半を担当するペアと後半ペアに分けて、もう一度読み合わせて、最後に台本を離して発表します。




覚える時間が短いのでうろ覚えながら、みなさん味わい深い演技をされていました。


「まずセリフは覚える」

「まず動きの形を決める」

創作のやり方はさまざま流派がありますが、今回のそよ風ペダルは、まだセリフを覚えきっていない状態で出てくる演技から創作を始めています。

【そよ風ペダル】コロコロコロコロ

 12/26(火) 14:00-16:00

高槻城公園芸術文化劇場 中スタジオ2

担当:岡田



年内最後の稽古です。

前回に引き続き、講師の筒井さんが書かれた2枚分の台本を読んでいきます。


2人ペアを5組作り、まずはペアで読み合わせ、その後にまずは台本を持って発表してみます。





その後に、もう一度ペアで読み合わせて、次は台本を持たずに発表していくのですが、それに向けて筒井さんから「ポイント」が提示されました。



読んでいる台本は、短い台本の中で同じ言葉ややり取りが繰り返し何度も出てくる形になっています。

なので、「完璧」には覚えにくい構造をしています。


今回の発表では、台本通り「完璧」に読むことを目指してはいません。

覚える時間も短く設定しています。

そうしたうろ覚えの状態で、なんとなくでも話を続けていこうとすることを目指します。


で、そのためのポイントとしては、

①セリフが思い出せなくなったら、台本に頻繁に出てくる言葉を言ってみる! 記憶と相手を頼りにぐるぐる繋いでいく!

②観客に笑ってもらうことを意識しない!自分で楽しいようにやる!

③慌てない! テンポのいい会話はこのワークでは求めていない。ゆっくり落ち着いて。

④「失敗」はない。


以上のポイントを踏まえて、いざ発表!





個人的には見ていてとても楽しい発表で、何度も大笑いしてしまいました。

思い出そうとする役者のリアリティが演じる上でのアクセントになって、戯曲の構造も相まって芝居全体になんともいえないリアリティが醸し出されていました。


岸田國士の『留守』を数ヶ月取り組んできた成果が現れていたとも思います。

短い時間で覚えて、間違えてもいいから失敗を恐れず発表することに、慣れてきたからこそできる発表だったと思います。