2013年12月25日水曜日

終わりにして始まり。

12月24日 そよ風ペダル

世間ではクリスマスイブですが、
どうであれ火曜日はそよ風ペダルの稽古です。
年末で一週お休みになるわけですし、
しっかり体操と発声をおこないます。
年内最後の稽古ですが、
早くも次回公演の脚本が届きました。
というわけで、さっそくオープニングシーンの創作が始まりました。
これまでチェーホフのワーニャ伯父さんを稽古してきましたが、
脚本のセリフを使って遊びます。
もはや本番に向けての
演出や工夫に取り掛かっているので
ここで詳しく説明できません。
ただ一言、なかなかインパクトのある
かっこいいシーンになっています。
これから微調整はするとして、
今日の稽古でシーンの骨組みはできあがりました。
プロンプワークで声の扱いについて
いろいろと試行錯誤した成果が発揮されています。

そして脚本にはしっかりとタイトルが載っております。

高槻シニア劇団 そよ風ペダル 第2回公演

そよ風ペダルの『俳優修業!』

一体どんな作品なのでしょう。
きっと続きのオープニング以降のシーンが
年明けに届くのでしょう。
公演は来年の5月末です。
お楽しみに。

2013年12月18日水曜日

声と人形。

12月17日 そよ風ペダル

年内の稽古をもう一週残して、
ついにワーニャ伯父さんの最後のシーンまで稽古が進みました。

いろいろな試行錯誤をしてきましたが、演じ手とプロンプターと言うところから始まり、
最終的に声の演じ手と人形という風に稽古場での言語が変化していきました。
通常なら舞台に立つ演じ手を主軸にしてシーンは進んでいきますが、
裏に控えているはずのセリフや声が主軸になって、それに操られて人形が動いていく。
逆転した創作が行われていたように感じました。


2013年12月11日水曜日

目に見えない表現。

12月10日 そよ風ペダル

筒井さんの公演がありまして、お休み明けの久しぶりの稽古です。
今日のワークテーマは早口で演じる。
いつも通り役柄のセリフと動きは別で担当します。
セリフを言う人は早口で言っていて、それに合わせて動いていきます。
つまりシーンの進行時間を速く展開するということ。
このことによって動きがシンプルになり、
やっていること、見せたいことが明確になるように感じました。
早口に合わせて動く側が全く動かないことと
とにかく動くことをワークでやってみました。
シーンのテンポやメリハリということがよく演技の課題に上ります。
例えば早口と普通のしゃべりとゆっくりなしゃべり、
速い動きと普通の動きとゆっくりな動き。
こういった事にこだわるだけでシーンの印象はガラリと変わります。
動かない、しゃべらないということも一つの表現になる。
空間を捉えての視覚的な表現もさることながら、
この目には見えない時間の表現というのも
舞台表現にとって大事な要素であることを改めて再確認したワークでした。

もう一人の自分。

12月10日 恍惚一座

恍惚一座の公演は来年の9月末ごろを予定しています。
公演脚本ができあがっての稽古を4月ごろから始めるという目途で稽古を進めています。
せっかくだし公演稽古が始まる前に発表会ができないかしらと
提案がありました。
まだ定かではありませんが、もしかすると春までに皆さんの前に立つことができるかもしれません。

朗読とインボケーションです。
本日も3作品。
三浦しをん作 「まほろば駅前多田便利軒」。
今井美沙子作 「もったいないじいさん」。
あまんきみこ作 「北風を見た子」。
ゆっくり落ち着いて読んでみることと、
簡単に言うとメリハリをつけて読んでみるということが課題となっています。
メリハリをつけるということに関しては、ここで説明するには少し難しいので置いておきます。
ゆっくり読むということについて。
もしかすると読み聞かせながら、聞いている自分があるといいのかと。
聞かせている人にどう聞こえるだろうと不安になって早くなってしまう。
でもそれは相手のことだからわかることはできなくて。
ならば自分の声を自分で聞いて作品を味わってしまえばいいのではないかと。
演技しているときも相手とのやり取りに反応する自分とは別に
その演技を観て楽しんでいる自分がいたりします。
少なくとも自分の声が聞こえているときはリラックスしている証拠です。
そんなことを意識すると変わるかもしれません。

先週は説明できなかったインボケーションについて。
山口さんが先週出演していたインプロ公演で
インボケーションをされていたので、ネタバレいなるため自粛しました。
舞台上には椅子が二脚、客席に向いて置いてある。
一人の演じ手が椅子に座り、自分のずっと手元に置いている品物が隣の椅子に置いてあるとして語りだす。
まずはその品物の形状や色、使用方法など一般常識としての説明。
その後自分の持ち物だからこその特徴やこだわりの説明。
演じ手は横を向き椅子にあるはずの品物に向かって語りだす。
演じ手と品物は友達以上恋人未満の関係性である。
演じ手は品物のあるはずの椅子に座り、品物として自分に語りだす。
何気なく見ていたその品物が、とても意味深いものに感じられてきて。
その変化が見ている方にも伝わってきて何とも言えない気持ちになります。
その人の人となりや、大袈裟に言うなら人生みたいなものが見えてきます。
積み重ねた時間の集積、シニアならではのワークかもしれません。

2013年12月4日水曜日

積み上げるイメージ。

12月3日 恍惚一座

朗読ワークの二回目です。
その前に二つほどゲームを。

3拍で名前をまわすゲームを。
1拍目で自分の名前、2拍目は誰かの名前、3拍目は手拍子で呼ばれた人がまたリズムにのってまわしていく。
これが馴染んできたら立ち位置を横に移動。
そこに立っていた人の名前が自分の名前になる。
自分の名前じゃなくなるので難しさが増します。

頭文字ゲーム。
最初の文字を与えられて、45秒で思いつく限りの言葉を言っていく。
「あ」の文字が与えられて、「赤」「秋」「雨」…などなどペアになって何個言えるか競います。
発想力が鍛えられそうですね。

ゲームで場が和んだところで朗読ワーク。
時間の都合で今日は三作品。
百田尚樹 作「モンスター」。
ウィリアム・ウィスナー 作「しごとをとりかえたおやじさん」。
川上弘美 作「センセイの鞄」。
読み手が選んできたわけですが、なんだか納得の選択だなと感心しました。
朗読ワークのテーマとして読点ごとに話を終わらせるのでく、前に進めていく。
横に並べていくのではなく、上に積み上げるイメージ。
技術的に上に積み上げるということがどういうことなのかはさておいて。
みなさんの中に朗読というのは淡々と読み進めるものだというイメージがあるらしく。
そのイメージはどこから来たのだろうと不思議に思いました。
積み重ねるとは何でしょう。
答えはこれからみんなで見つけていきましょう。

もう一つ並行してインボケーションというワークを始めました。
日本語に訳すと祈願。
詳しいワークの説明は理由があって来週にまわすとして。
確かに祈りのような不思議な感覚をやっている方も見ている方も得ました。
じんわりと心が温もりました。