2024年3月27日水曜日

【千年団】セリフの動機を持つ

2024326日(火)

富田ふれあい文化センター プレイルーム

担当:岡田


絶賛稽古を進めています、千年団。



今日の稽古では、セリフのテンポも大事ですが、まずは「なぜそのセリフをいうのか」「なぜそのような動きをするのか」といったような個人の中の動機をしっかりと持つことを重点的に意識して行いました。


セリフが間違えずに繋がっていたとしても、そこに内面が伴わないと、観ている側は上滑りしてしまいます。


セリフの動機を考えていくと、ただ単にセリフを言う以上の部分が役者の身体から出てきやすくなります。

例えば、セリフの声量や方向、体の向き、目線、目つきといった身体のさまざまな部分に変化が生じます。

また、相手役との関係性を考えていくことも、自分の役づくりに活きてきます。


内面を考えれば自動に身体が動いていく、とという人も少しはいると思いますが、基本的には動機を考えていくうちに「じゃあこういう言い方や動きをしてみよう」といった言動のほうのアイデアが出てきたりするものです。

動機を考えるのに合わせて言動のアイデアも考えてみて、そのアイデアを稽古場で試してみて、どんどんシーンを磨いていきましょう。

2024年3月19日火曜日

【千年団】存在感(presence)

3/19 13:00-17:00 富田ふれあい文化センター プレイルーム 担当:渡辺

今日は、演劇にはやはり「存在感」が重要なんだなと再認識しました。
存在感といっても、特別オーラがあるとか、なんだか印象深いとか、そういう「存在感のある人(俳優)」が重要だということのみならず、
「誰しも人には何らかの存在感があり、それをコントロールすることでコミュニケーションをとったり(とらなかったり)している」といった様なことです。

あまり親しくない人が隣にいるだけでも、何らかの存在感や「圧」を感じてしまう。その人がこっちを向いているとなおさらです。
その人自身は圧をかけようなんて意識していなかったとしても、勝手にそういう空気になってしまう――ことがある。
もちろん、「電車で隣同士で座った人同士」だと、なるべく互いに存在感を出さないように努めたりすることもあるかもしれません。

いずれにせよ人一人の存在感が、その空間にあるかないかというだけで、空気というか、空間の配置というか、力関係というか、そういうものが大きく変わりそうです(ただし同時に、一人一人の存在感よりも「賑やかな雰囲気」の方が重要なパーティとか会合とかもあって、そういうときはその限りではないのだろう、とも)。

また、「その場にいないのに存在感ある人」とかもいますね。普段あまり意識してなかった人が亡くなった直後、急に意識されてくる、とか。
難しいと感じられたのは、前回の立つ/座る問題と関連して、恐らく家の中で「立っている」とそれだけで存在感が強まるのだと思いますが、
民家で立ちあがるのと、天井の高い稽古場で立つのとでは、存在感の変化に違いがあるのかもしれない、ということ。
舞台装置で「天井」をつくることはなかなか難しいので、考えても仕方ないことかもしれませんが…。

云々。
このような「存在感」が、人間関係とか、演劇/演技を考えるうえで重要なのかも…と色々思いをめぐらせながら稽古をみていました。
あれこれ考えが生まれてくる(ので)演劇は楽しい。





2024年3月12日火曜日

【千年団】立つことと座ること

 3月12日 13:00-17:00 富田ふれあい文化センター プレイルーム 担当:渡辺

数ヶ月ぶりにうかがいました、千年団。

前は百人一首で遊んでるくらいのときで、まだまったく全貌が見えていませんでしたが、今日は120ページほどの台本を用いての練習だったので、だいぶ空気が違った。

台本持ちながらではありますが、みんな結構セリフが入っています。

細かい読解、演技の機微にも踏み込んでいる状態。だいぶドラマを堪能させてもらいました。

今回の脚本では今まで以上にストレートに人間関係(あるいは様々な距離感)が中心的に扱われている感があります。人と人との近さや遠さ、近くあろうとする人、遠近感が周りとズレてる人云々…といった様な。


本日は「このセリフは立ってから言う」、「このときはまだ座ってて」といった、立ち/座りの指示が多かったのですが、「関係の表現」に際しては、立っているか座っているか、という要因が大きいのかもしれません。

「立って相手より上の立場にいようとする」とか「どっしりと座って余裕があることを演出する」とか、「すぐに動き出せるようにフットワークを軽くしておく」、「もう立ち去りますよ、というアピールをするためにひとまず立ち上がる」云々と…色々な理由の立つ/座るがありそうです。


そういえば「座る」「腰を下ろす」「腰かける」「席につく」などは、動作としては同じでもそのニュアンスが違う感じがしますね。演技はさらに、もっと細かく表現しわけることができるのだろうか。




2024年3月5日火曜日

【千年団】稽古、ときどき雨

2024年3月5日(火)

富田ふれあい文化センター プレイルーム

担当:岡田


例年と比べて雨が多い気がする2月3月です。

今日もしとしとと雨が降っています。




今日も自主練も含めて4時間の稽古でした。

早くも台本を離して稽古に臨む人がチラホラと出てきました。


リアリティのある会話劇風に創作しているので、セリフの読み方だけでなく、さりげない目線や仕草といった体の動きも重要です。

台本を持ったままの稽古では細かな動きが練習しにくいので、できれば台本を離した状態での稽古が望ましいですね。


とある1シーンを、プロンプはありにして、台本を手離して演じてみたりもしました。

セリフを思い出そうとする役者の状態と、シーンの内容(亡くなった人を思い出すシーン)とが偶然(?)重なって見えました。

なかなか面白い稽古方法ですね。


台本を覚えるのと並行して、脚本や役の理解もどんどんブラッシュアップさせていく段階でもあります。

家で1人で台本を読むなかで深まる理解もありますし、稽古場で他の人とセリフを合わせるなかで発見するものもあります。


今回の脚本は、掘れば掘るほど理解が深まっていく、演者にとってはするめのような台本だと感じます。

講師の小原さんからの演出もあり、稽古ごとに皆さんが脚本や役の理解を深め、それを演技という形で表現していけてるように思います。


1人で台本を読んで至った疑問や理解を、稽古場では他の人とも照らし合わせられるのが集団創作のよいところですね。



稽古を終えて外に出ると朝からの雨が止んでいました。

天候が安定しない年度末ですが、健康第一で今後の稽古も進めていきましょう!