2023年3月29日水曜日

【千年団】体を動かすと疲れる

3/28 13:00-17:00 富田ふれあい文化センター 研修室

年度内最後、桜がかなり咲いてます。
夜は肌寒いですが日中は暖かい。

参加者の会話で「本番まであと稽古10回…」みたいな言葉が聞こえてきて、もうそんなに少ないのか! と結構衝撃でした。
相当余裕あるなと思っていた千年団ですが、やはり時間はいくらあっても足りないと感じてしまいますね。
そういえば新たにオープンする高槻城公園芸術文化劇場、ひとまず敷地内には入れるようになっていました。公園とか、カフェとかは利用できる状態になっています。↓は夜の外観。立派なお堀ができていました。














どんどん具体化していく作業。をひきつづき行っていきます。
具体的な舞台装置をイメージしながら、SEなども試しに入れつつ、スポーツ×チェーホフを形にしていきます。
「こんなもんだろう」というだいたいの感覚でやっていたことが、具体化するとうまくいかなかったりする、ので少しずつ調整していく。
地道といえば地道ですが、演劇の醍醐味でもあります。














今回スポーツをモチーフにしたことが様々に良い効果を生んでいるのですが、そのうちの一つとして、観ている側が一瞬「スポーツの観客」になることがあるというのが大変面白いと今回改めて感じました。
もちろん観客は、スポーツをしながら演じている俳優、演じられている芝居を見るのですが(時には「スポーツ観戦をしている観客たち」を観るのですが)、スマッシュが決まってガッツポーズをする俳優を見るときなどに、スポーツ観戦のときに近い快感を得ることがある。
もちろん実際にボールを使ったりはしていないので、スポーツと演劇とはまるで異なるはずなのですが、どこかで交差する点があるのかもしれない。もう少し、見学しながら考えたいと思います。

公演情報


2023年3月15日水曜日

【千年団】繰り返し(繰り返し)

 3/14 13:00-17:00 富田ふれあい文化センター 小ホール

ホワイトデーでした。みんなから集まったお菓子がたくさん。













今日も引き続き、シーン毎に練習です。
ほぼ、何の「スポーツ」をモチーフにして上演するかは決定し、日々洗練させています。

それぞれのシーンについて、チーフがそれぞれの課題を発見し、伝達します。
微細なものから、大きなものまで。例えば、このセリフのときにこの動きを入れてください、といったことから、「観客に向けてどういう意識で発話するか」といったようなことまで。













今回、俳優が一瞬段取りを間違えて、同じセリフを繰り返した場面がありました。
(ああ、そういえばこのセリフはこの動きと一緒に喋るんだった!)と、自分で訂正するように2回繰り返しました。
チーフはこれを間違いとはとらずに、面白いから今後もそれで行きましょう、ということになりました。
一回普通に発話した後、スポーツの動きとあわせてもう一度、といった演出がつきました。確かに何か深みが出た気がします。

かように演劇の現場では、間違いがそのままクリエイションにつながることがあります。
演出家が、最初から強力な作品イメージ持っている場合には「ただの間違い」として処理されてしまうでしょうが、その場で起き(てしまっ)た面白いことを拾い上げる、そういう方法も演劇の大きな魅力の一つです。

しかし「間違い」にも強度があります。面白い間違いと、そうでもないものが、やはりある。おそらく間違いが面白くなるためには、ある程度の反復練習が前提になっている…気がする。

チラシもできてきて、いよいよ本番のことがチラつき始めました。
いずれにしても千年団は着実に進行中。





2023年3月8日水曜日

【そよ風ペダル】後三ヶ月!!!!!















3/7 14:00-16:00 富田ふれあい文化センター 小ホール

三月になりました。暖い。同時に花粉もとんでいてやや厄介ですが。

本番まで三ヶ月を切りました。脚本の進行度はどれくらいなんだろう。半分は超えている、と思う。
日々追加されゆくセリフは、それまでの布石がどんどん効いている感じがあります。
雪だるま式に面白さが増していく様な。

しかし同時に設定も複雑になってきて(なかなか衝撃的な設定が明かされ始めました)、俳優に求められる演じ分けも多岐に渡ってきました。
今回はしかし、「ハマった!」と感じられた演技がたくさん見られた。多分これまでで一番。
それを無自覚にやっている人、狙ってやっている人など様々ですが、やはりハマり役というのはありますね。

来週、ようやく配役が決まる!予定です!
こっからのさらなる躍進に大期待。


2023年3月1日水曜日

【千年団】右往左往、文字通り

2/28 13:00-17:00 富田ふれあい文化センター 小ホール 担当:渡辺健一郎

2月の終わりです。流石に暖かくなった。よかった。

少しずつ次第に、小道具が揃ってきました。今回の芝居の演出上、「物」はかなり重要な気がします。

一時期(20年以上前)の演技論として、全てをコントロールするための意志と身体を鍛えよう、というものがありました。
ところが本当のところ、人間はそんなになんでもかんでもコントロールできない。むしろ他人に振り回され、状況に振り回され、物に振り回され、さらには「自分」にも振り回されていることでしょう。

(たいへん大仰に書きますが)演劇の歴史は、「振り回されの歴史」とも言えるかもしれません。ギリシャ悲劇の詩人は「運命」に、シェイクスピアは「恋」や「言葉」や「亡霊」などに振り回される人間を描いていたのではないか。

チェーホフもまた、置かれている状況、様々な感情などに右往左往させられる人間模様を描いているわけですが、「スポーツ」をモチーフにした今回の演出では、単純にテニスラケットの重さによる遠心力が、人の身体をあっちへこっちへ振り回します。
この振り回される演技と、振り回される人間の表現とが、時折重なることで面白みが生まれる様に感じられる。

スポーツでもアートでも何でも、なんらかの「道具」を使う達人たちは、道具を自在に支配するのではなく、多かれ少なかれ「道具に身を委ねる」感覚があると聞きます。

「人間それ自体の面白さ」ではなく、「人間+物の面白さ」。
突き詰めるとこの「物」の範疇に、自分の手脚や心臓、横隔膜なども含まれてくるのかもしれませんが、いずれにしても「人間の意志や力ではどうにもならないこととどう付き合っていくか」…これが、人間にとっても演劇にとっても重要なことなのかもしれません。