2012年3月2日金曜日

大事な一言。


高槻シニア スキルアップ講座2回目。前回にひきつづきゲームから始まります。あだ名で呼び合って名前を覚えていこう。スキルアップ講座から新しく参加された方もだんだんと慣れてきて、ゲームが長く続くようになってきました。あだ名をずっと言っていて名字がなんだったっけという声があったそうで名字で呼び合うバージョンもやってみました。端から見ていると、心なしかテンポが少し良くなったように感じました。呼びかけの言葉によって何かしらの変化があるのかもしれません。


円陣を広げて声を出してみます。発声と肩肘はらず、声を出す楽しさを感じてみようということで誰か一人が声を出したらできるだけ同時に周りも同じ言葉をその人に合わせて声にしてみる。あいさつでまずやってみて野菜の名前で二周しました。聞いたことのない野菜の名前が出てきたり。普段、買い物をしているかどうかで声にする野菜の名前に特徴が出て違ったところで楽しさが生まれていました。


先週の復習として、限定された8個の台詞で会話している流れを即興で作っていくワークを全体でしました。先週休まれていた方も全体で流れができているのですぐにコツをつかまれたようです。やり取りを作るコツをつかんだところでペアになって設定をつけてのやりとりにうつります。親子の関係で事前にそれぞれのペアで話の内容を決めておく。みんなの前で発表してみると親と子が逆だったり思いもよらない話の内容だったり(結婚話や夫の浮気の話など、恋愛話が多かったです)。どうも話の主導権を握っている方が親に見える傾向にあるようです。


これを踏まえて同じペアで親子の役割と話の内容は同じでそれぞれに8個の台詞に自分で考えた台詞ひとつを足してやりとりをするワークをしました。みなさんペアでそれぞれ一言を決めて各々練習した後に発表。二回目ということだけでなく一言を加えたことによってやり取りの主題がはっきりしたからか一言が発せられるまでの話の筋道がとても見やすくなっていました。その一言を発するタイミングがはまるとまさに劇的といった感じで面白く笑いが生まれていました。


筒井さんの稽古では、台詞の言い方として語尾や言い回しは割りと自由に演じる方に任せるがこの台詞だけは間違えないで言ってほしいという大事な一言があるそうです。それは、演劇に限らずテレビドラマや映画や本に関しても同じで作り手はこの大事な一言をいうためにそれまでの物語の時間を紡いだのではないかという台詞。例えばこれから日常でドラマを見るときにどれが大事な台詞だろうと見てみると違った見え方ができて楽しいかもしれませんと言われていました。普段の生活の中にもスキルアップしていくきっかけは転がっているのです。