2021年4月9日金曜日

「稽古場」というscene(場面、舞台)の即興/上演

4月6日 千年団 担当:渡辺

今年度からシニア劇団の稽古場にお邪魔することになった渡辺と申します。
初日から色々な場面に居合わせました。面白かった。困った。

前半はウォーミングアップ。
2月の公演以降、初めての集まりだったので、こわばった心と身体をほぐすところから。
発声・活舌の後、シアターゲームを少々。
参加者の一人が他の演劇ワークショップに参加してゲームを仕入れてきた様なので、
当人に説明してもらって、みんなでチャレンジ。
このゲームはどういうところが面白いのか、みんなで吟味しながらじっくり実践。

後半は2月の公演の振り返り。
3人ずつのチームに分かれて話し合い(人数合わせのため、私も飛び入り参加)、のち発表。
普通に発表してもつまらないということで、チームの中の2人が、もう1人の言っていたことを
「噂話」のように説明する、というような発表形式が講師より考案されました。
「〇〇さんな、あの公演の時××だったらしいで?」といった具合に。即興で。
急な提案に「えー!?」という声も上がりましたが、1~2年の間小原さんのもとで鍛えられた参加者たちは、
苦戦することなく意気揚々とこなしていました。

講師の小原さんの立ち居振る舞いからは、まさに「シーンをつくる人」といった印象を受けます。
考えてきたことを皆にやってもらう、のではなく、まず集まった人間たちが今どういう状態なのかを見極めて、
今何をしたら面白いのか、どうすると活発なコミュニケーションが交わされるのか。
その場その場で考えていくという稽古場スタイルでした。
とはいえ決して「行き当たりばったり」という訳ではなく、当日のメンバーの様子をじっくり観察したり、
初対面の私の存在も加味したりして、濃密な場を構成していたように思います。

先導する講師と、それにのっていく参加者たちとの、強力な信頼関係を感じられた2時間となりました。
実作に入ったらどういう動きが生まれるんだろう。今から楽しみです。