8/22(火)15:00〜17:00
高槻城公園芸術文化劇場 中スタジオ3
6月の本番を終え、次の本番に向けた新シーズンが今日からスタートしました。
これまで通り、ストレッチと発声練習から稽古を進めます。
はじめて使うこの稽古場は、外壁が音を吸収しやすく、声が反響しにくい構造になっています。それゆえ、声が届く大きさや方向、その日の声の調子が、聞いていてわかりやすいそうです。
さて、しばらくは台本を離れて、俳優の基礎練習を行なっていきます。
今日はいくつかのワークショップ(シアターゲーム)を行いました。
順番に振り返っていきます。
①2人ペアで背中合わせになって座り、2人で動いてみるワーク
この体勢でいくつかの動きを行いました。
まずは、片方が自分の背中で相手の背中を押します。すると相手は前屈のような姿勢になっていきます。身体を倒していくと相手が痛みを感じてくるのを背中で感じとり、痛くならない程度のところで押すのをやめます。それを交互に行います。
別の動きでは、身体を同じ向きに倒してみたり、背中を押し合った状態で立ち上がってみたりしました。
相手の状態を身体(背中)で感じとり、時には息を合わせて同じ行動を取ってみるワークショップです。
(ここからは講座の管理に付いている僕(岡田)もワークに参加していたので写真を撮る暇はありませんでした。写真無しでワークをご紹介していきます)
②円になって並んで、数を数えるワーク
20までの数字を1から順番に言うのですが、円に並んだ誰が言っても大丈夫です。ただし、誰かと被ってはいけません。
次に、同じく円になって、5までの数字を数えながら、言った人は右足を一歩出します。なおかつ、言った数字と同じ人数が足を出さなければいけないルールです(「3」のときは3人が「3」と言いながら右足を出します)。
意外と難しいシアターゲームで、なかなか最後までいきません。
全体の空気や他の人の様子を窺うのが大事です。全体や他の人とのリズムを外して数字を言ったり、逆にリズムを読み取って誰かと合わせたり。
自分勝手にやると失敗してしまうので、常に全体への意識が重要になります。
③ 届ける声の距離や向きを感じるワーク
全員バラバラに立ちます。1人は集団から外れた位置に立ち、集団のうち誰か1人に向かって声をかけます。集団の人たちは声をかける人に背を向けて立ちながら、誰に向かって声をかけているのか感じとります。
真っ直ぐ一列に並んだ状態で同じようなこともやってみました。
声を届けるときに、声の色々な特性に気をかける必要があります。相手のいる位置に対して、どれくらいの大きさで言うのが適切なのか。音の波が横に広がらないように(他の人には届かないように)、どのように幅を狭めて伝えられるのか。
舞台の本番でも、声の届け方にリアリティがあると、観客にもそのリアリティが伝わります。
④”Yes, and”のワーク
インプロ(即興)の練習です。
2人ペアになり、相手の会話に対して、絶対に「いいですね」といったような肯定的な返事を返しながら、会話を進めます。なので、”Yes, and”です。
これの逆で絶対に否定的な返事をするパターンもやってみたり、無理難題なお願いに対して「ちょうどいいですね」という返事をして会話を進めるパターンも行いました。
即興というとどうしても面白いことをしなきゃいけないと思い込んでしまいがちですが、そんな必要はありません。
大事なのは、相手の話を聞くこと。肯定的にしろ、否定的にしろ、まずは相手の話を聞き、そこからつながる返事をお互いが重ねていくことが重要です。
設定があることで、普段の自分の会話では発展しえない方向に2人の状況が展開していくと、自然と面白いお芝居になっていくのかもしれません。
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こういったワークを重ねながら、来年に向けての創作を進めていきます。