2025年5月27日火曜日

【そよ風ペダル】(ほぼ)無発声稽古

 2025/05/13(火)13:30〜16:30

富田ふれあい文化センター 小ホール 担当:渡辺


遅ればせながら、チラシが完成いたしました。
ポップで怪しげな様相。本作のイメージにとってもマッチしている感じがします。
予約はこちらから↓
https://www.takatsuki-bsj.jp/tat/event/20250116-3217 (高槻城公園芸術文化劇場HP)

本日は特殊なシーン。
稽古中、登場人物としての発話はほとんどありませんでした。
が、録音したセリフのもとで、繊細な身体表現が要求されます。
いわゆる「心の声」が観客に漏れ聞こえてくるのですが、ただ単にそのセリフに適した動きをすれば良いというのでもありません。場合によっては声を押し殺している感じ、とかも必要なのかもしれません。
セリフを喋らないのであまり労力は必要ない……と思いきや、意外と俳優の課題は大きいのかもしれない。かなり難しそうでした。

2025年5月21日水曜日

【千年団】大作の予感!

2025/05/20(火)13:00〜17:00

富田ふれあい文化センター 大ホール

担当:岡田


来週の稽古ではいよいよ通し稽古!

それに向けて今日の稽古では全シーンの段取りをつけていきました。


例年どおり、いや例年以上に、骨太な作品に挑む千年団。


複数のストーリーが絡み合う台本。

その複数のストーリーを一つの舞台上で展開させる演出と演技。


個々のシーンだけをみても面白い台本だと思いますが、それらが混じり合って一つの作品として実を結んだとき、お客さんがどんな感想を抱くことになるのか計り知れません。


ただ、焦っても仕方ありません。

いつだって一段ずつ登っていきましょう。


役者陣は自分が登場するシーンでしっかりと自分の役を全うする。

それぞれが演じ切った通し稽古ができたとき、その通し稽古を振り返りながら、自分の登場シーンや役の意味を全体のなかに差し戻して確認する。

そして改めて、自分の演技を修正していく。

これを繰り返して、徐々に作品の輪郭を掴んでいく。


現状は複雑さが浮き立っているように感じるかもしれませんが、みんなで少しずつ糸口を探っていきましょう!

大作の予感です!!





2025年5月20日火曜日

【そよ風ペダル】ミステリアスを求めて

日時:2025/05/20(火)13:30〜16:30

会場:富田ふれあい文化センター 小ホール

担当:岡田


先週の稽古ではスタッフさんが稽古場に来ていたので、通し稽古を行いました。

その振り返りの意味も込めて、今日の稽古では演技の細かい部分を詰めていきました。


演技といっても、個々のセリフの読み方というよりは、むしろその前後の部分にフォーカスを当てててみます。


お客さんの目線というのは、基本的にはセリフを発している人物に注目しますし、創作側としても台本の内容を読み取ってほしいので注目してほしいと思っています。

が、セリフを発していない人が「変な」動きをしているとそこに注目が映ってしまいます。

なので、できるだけ注目がいかないように動く演技が必要になります。


どのような動きだと注目がいかないようになるのか。俳優が自分にとって自然だと思って動いても、それが観客にとっては(良い意味にしろ悪い意味にしろ)目についてしまい、結果的に目線が移ってしまうことになります。


なので、重要なのは観客の視線になって考えることです。

でも舞台上にいる俳優が観客の視線を想像するのは難しい技術でもあります。

そんな自分の代わりになって補助線を入れてくれるのが演出家の役割ですね。演出家は観客代表です。

筒井さんが具体的な指示も出しつつ、演技の意図についても説明してくれていることで、俳優は自分を客観視することができるようになってきます。



さて、セリフ前後の動きが滑らかになってくると、観客はセリフの内容や発話者の動きにもっと集中できるようになります。


さきほどの話と逆で、セリフの読み方をどうしたらいいかを考える上で、そのセリフの前後を考えることが重要です。


前後について考えるポイントとしては、内容はもちろん、言い方・口調なども大切です。

例えば、前の人が真面目な口調で話していたとしたら、同じく真面目に話してみる。あるいは、前の人が真面目な口調だから、あえて不真面目に話してみる。そうすることでギャップ(落差)が生まれます。そしてギャップは笑いを起こします。


作品内にギャップをたくさん作ればいいわけではありません。むしろギャップが連続しすぎると、それぞれのギャップが小さくなってしまい、笑いが起きにくくなってしまう。

そのバランスを整いながら方向性を決めていくのが演出家です。


俳優の目線と観客(演出)の目線は違うので、演出からの指示やその意図を俳優が理解しにくい場合は多々あるものですが、より良い関係を築きながら今年もそよ風ペダル作品ができあがっているように感じます‼︎




2025年5月13日火曜日

【千年団】百人一首が作り出すカオスと秩序

2025/05/13(火)13:00〜17:00

富田ふれあい文化センター 大ホール

担当:岡田


2ヶ月か3ヶ月ぶりに千年団の稽古場に伺いました、岡田です。


百人一首を主題においた今作には、戯曲内に、そして舞台上に、百の歌が散りばめられています。

今日は台本のなかでも屈指の複雑さを誇るシーンの稽古をしていたということもあり、目の前で繰り広げられる創作風景は、まさにカオス!


たくさんの登場人物!

たくさんの歌、カルタ!

それらの間に生まれては消える関係性!!


複雑極まりない無秩序状態から、稽古を重ねながら少しずつ少しずつ秩序を作っていく。

見ている側としては秩序ができていることは分かるのですが、どのような原理でその秩序が作られているのか分からない。


出演者と演出家たちは、ああでもない、こうでもないと頭と体をフル回転させている。

その姿を見て、僕にはほとんど仕組みが分からないながら、「稽古というものはこうあるべきだな」と感心させられました。



感心してばかりではダメなので、僕なりにできることをやっていこうと思います。

2025年5月6日火曜日

【そよ風ペダル】セリフがないとにの演技、あるいはダンス

日時:2025/05/06(火)13:30〜16:30

会場:高槻城公園芸術文化劇場 南館 中スタジオ3

担当:岡田



そよ風ペダル 第11回公演
サスペンス劇場『殺意はカルチャーの調べ』

順調に稽古が進んでいます!
移動する位置やタイミングは全体的に確認が済み、次は個々の演技をどんどんと仕上げていきます。

セリフがあるときの読み方や動き方は、これまでの稽古の積み重ねの成果が出てきています。



今日の稽古で取り組んでみたのは、自分のセリフがないときの演技です。

出演者全員が舞台上にいるシーンでは自分のセリフがない時間のほうが長いので、その意味では「セリフがないときの演技」のほうが重要かもしれません。

お客さんの目線としては、もちろん1番はセリフの発話者に目がいきますが、周りの登場人物の動きが気になってセリフが頭に入ってこない、ということが起きてしまいます。

なので、どれだけ悪目立ちせずに演技をするが大切となります。
慎重になって動きが小さくなりすぎてもいけないので、塩梅は難しいですね。



全員で動きを合わせなければいけない場合には、演技というよりはダンス的にしてみてもいいかもしれません。

例えば、「衝撃的なセリフを聞いて全員が振り向く」という場合について考えてみます。
「聞いて反応すること」を目指すだけなら、役者それぞれの反応速度でよいのですが、「全員でタイミングを揃えること」を目指す場合、人それぞれとは言ってられません。

「人それぞれ」を演技的とするなら、「全員で揃える」がダンス的です。
全員で揃えるためには、セリフを「言葉」「意味」というよりは「音」「リズム」と捉え、音楽にあわせてダンスをするように、セリフにあわせて動く。

演技的とダンス的。
両方の良さをケースバイケースで活かしていきましょう!


2025年5月1日木曜日

【そよ風ペダル】面白さの逆説

日時:2025/04/29(火)13:30〜16:30

会場:高槻城公園芸術文化劇場 南館 中スタジオ2

担当:岡田


今日は通し稽古を行いました!

しっかりと面白い構成・演技に仕上がっていますが、「面白さ」を求めてまだまだ貪欲なリーダー筒井さんです。


今日、筒井さんからあがった話は2つ!

①言葉を置きすぎない

②心の声と動きのギャップ

それぞれをブログで振り返っていきます。





<言葉を置きすぎない>

今回の作品には長台詞がたくさんありますが、特にそうした長いセリフを言うときについての心構えです。


単語一つひとつを強調しすぎてしまうようりも、意外とさらっと流すように話してしまうほうが、観客にとっての面白さに繋がったりします。

台本上では強い言葉(パワーワード)が並んでいるので、その読感からセリフとして発しようとするとついつい強くしてしまいがちです。

ただ、その強さが続いてしまうと、逆に強調が効かなくなってしまいます。

なので、ここは思い切ってさらっと言ってみましょう、ということです。


少しニュアンスが違うかもしれませんが・・・

セリフをただ読むだけでセリフの面白さは伝わるものです。読んだときに感じる面白さと似ていますかね。

これを「内容の面白さ」とすると、俳優がセリフを声に出すと「読み方の面白さ」という軸が加わります。


読み方に癖をつけると、内容の面白さが減ってしまう(内容が頭に入ってこない)場合があります。

まずは観客が内容を読み取りやすいことを心がけて声を出し、さらなる面白さとして「読み方の面白さ」を狙っていく。

それが今回の長台詞でいうと、内容を読み取ってもらうためにさらっと流すように発話する、という指示につながっているのかなと思いました。


さらっと言おうとすると声のボリュームが小さくなってしまうことには気をつけたいですね!





<心の声と動きのギャップ>

先週のブログにも書いたように、作品内には「心の声」もたくさん登場します。

事前に音声を録音しておいて、それを舞台上で流します。


そのときの体の動かし方を、心の声の内容に合わせすぎる必要はない、というのが筒井さんからの話でした。


例えば、普段電車の座席に座っているときに、体はただ座っているだけなのに、頭の中で考えていること(心の声)は様々です。

座っているという体の動きと頭で考えている心の声は普段から一致しません。


ただ、少し一致することもあります。

電車で自分の横に座っている人のことが気になって、横目づかいでその人のことを見るのは、心と動きが一致している瞬間です。

考える相手が近くにいると、心の声にあった動きになっていきそうですね。


といったような例でもわかるように、心の声と動きは必ずしも一致させる必要はありません。


むしろどんどんギャップを大きくしていくと、台本には無かった面白さが生まれていくことがあります。

「内容の面白さ」とのバランスをとりながら、色々と動きを試してみるのも良さそうですね。