2013年9月21日土曜日

自分の中を見つめる。

9月17日 そよ風ペダル

今日の演技ワークは二人のシーンを片方は一人の役者が演じ、
もう一人の役柄は複数の役者で演じるということを試しました。
複数の役者で句点でセリフを言う人が変わっていく。
前の人に刺激され、負けないように積み重ねて演技を派手にしていく。
負けじと頑張るので明らかに声や動きがどんどん大きくなってきます。

後半で一人が演じる役は退場して、長い独白になります。
この部分も複数で演じます。
これにより、独白のセリフのはずがその人数の役柄が会話をしているように見えて興味深いです。
まるで何人もの自分が会議をしているような、
頭の中での考え事ってこんな感じな気がします。

一人であるアイデアを思いつき、
そのアイデアに対して自分で疑いを持ち、
自分のことなのにわからなくなり、
それでもなお支えようと自分を励ましていく。

日常では聞く相手がいなければこんなに長く独り言を言わないのですが。
独白というのは一人で語っていくものではないのだなと。
自分の中にある多面の性格が互いに意見を交わしている。
一人の同じ人と考えるよりは、セリフの中で区切りやきっかけ(そのわかりやすい一つの方法が句点)をさがして性格を変えていく。

ワーニャ伯父さんは長いセリフが多いです。
もしかすると独白に限らず、相手がいても長いセリフの中で
キャラクターの性格を変えていく、もしくは最早別のキャラクターなのだと考えると
字面以上に短く表現の幅の広い演技になるでしょう。
最後の締めに1対全員。
一人の中にこんなにたくさんのキャラクターがいるのです。