2022年4月13日水曜日

【そよ風ペダル】桜の季節も終わって新シーズン

 4/12 14:00-16:00 担当:渡辺健一郎

先週から再開しましたそよ風ペダル。私は2月の公演以来の参加です。

今週急に暑くなりましたので、体調にも気をつけつつ。


次の公演に向けて、みんなで昔観た映画などについての雑談からスタートしました。

前回公演のアンケートなどを読みつつ。

みんな映画をすごいよく知っている…とんでもなく盛り上がってしまいました。

私の知らないタイトルもたくさん出てきた。

自分の記憶と強く結びついている人もいて驚きました。「あれは高校三年生の時に…」とか。


映画って何か不思議な仕方で記憶されていますね。

映画を、観たことはないけど有名なシーンは知ってるとか、曲だけは聴いたことあるとか。

(これは私だけかもしれませんが、演劇の場合、シーンよりは俳優の特徴的な演技が強く印象に残っていたりします…日常的にそういう演技のモノマネをしたりして遊んだりしています)

われわれは映画とどのような距離を保っているのか?考えるべき、一つの主題になっていきそうな予感もあります。


最後に太田省吾の戯曲をちらと読みながら、「ゆっくり話す」ということについて、リーダーから問題提起がなされました。

テンポよくおこなわれる会話、ばかりが価値あるものとされている感があります、特に現代は。

するめを噛むような仕方で、じっくり会話を味わっても良いのではないか?といったような提案がなされました。


演劇をやっていて思うのは、語る内容よりも、やはりその語り方、トーンの方が重要だなということ。

同じ時間にたくさんの意味を詰め込もうとするなら、当然語りのテンポをはやくする必要があるでしょう。

ただ、人の記憶に残るのは一体何か。過去の映画を思い出そうとしたとき、沢山の「意味」の雪崩と、各シーンで醸し出されている空気と、どっちの方が思い出されるでしょうか。


…「ゆっくり話す」はしかし、どうやらただ速度を落とすということではなさそうです。

「テンポの良い会話(掛け合い)」をただ0.7倍速にするだけでは、あんまり趣きが出てこない。

ゆっくりとは何か。これもきっと大きな問題をはらんでいて、模索しがいがありそうです。

(そういえば昨年末に西堂行人『ゆっくりの美学 太田省吾の劇宇宙』って本が出版されてましたね。読んでみようかしら…)