7/11(火)14:00〜16:00 高槻城公園芸術文化劇場 スタジオ3
梅雨明けも間近となり、本格的な暑い夏が到来しようとしています。
この日の稽古場は「高槻市立富田ふれあい文化センター」の小ホールです。
富田駅から稽古場に歩いてくるだけで汗が吹き出します。
稽古の最初は毎回、ストレッチ的に筋肉トレーニングを行います。
身体の水分は筋肉に蓄えられるそうです。
筋肉をしっかり付けておくことで、身体の中に水分が蓄えられるようになり、熱中症予防にも繋がります。
ルーティーンで毎回行うストレッチを、今日は改めて、身体の動かし方や負荷をかける筋肉がどこかを確認しながら、入念に行いました。
アップとして、発声練習も行います。
身体と同じように、声についても継続的に練習を重ねることが重要です。
本番に向けての基礎トレーニングの意味合いで、前回に引き続き、岸田國士の『留守』、特にその冒頭部分を使って稽古を進めます。
テーマは「人からどう見えるか」。
女中2人のシーンなので男女混淆の2人ペアを5つ作ります。
それぞれに読み合わせをした後、各ペアが順番に読むのを聞き比べます。
より台本の雰囲気を立ち上げていくために、セリフを覚える時間を15分ほどとって、ペアごとに稽古をします。
ここでのポイントは、セリフを覚えることではありません。
セリフを「読む」段階を早めに抜けることで、どうやって身体を動かすか、どのような感情なのかといった部分に目を向けていくことが可能になります。
台本を持ったままではできないことがたくさんあります。
身体を動かしてみると浮かんでくる世界があります。
講師の筒井さんも、セリフを正確に覚えることは求めておらず、段取り程度のものを覚えてシーンを立ち上げてみようと指示がありました。
そして発表してみます。
演技の難しい点は、お客さんのほうに意識を向けながらも、舞台上の登場人物との関係も大事にしないといけないことです。
たとえば、舞台奥から別の登場人物が出てきた場合、観客は舞台前にもいるので、舞台の奥にも前にも意識を向ける必要がある。
では、そのときに身体はどこに向けたら良いのか。
また、ペア同士で了解を取り合ってから発表を始めることも大切です。
セリフや段取りを間違えてしまったときに、間違ってしまったことを見せないのも俳優の技術の一つです。
こうしたことを踏まえて、再度同じペアで発表し、さらにペアを変更してもう一度発表しました。