2012年4月25日水曜日

舞台空間を引き受ける。

スキルアップ講座最終日。
ついに発表の日です。時間があまりないので発声をおこないさっそく作品稽古です。前回おこなえなかった最終シーンの稽古をして、全体を確認したところで一度通してみます。始める前からなんとなく感じていましたが、みなさん話題を豊富に作られたので長時間の作品になるのではないかと予感していました。20分弱の作品を目指していましたが、実際やってみると倍の40分の作品。そして、この時点で残り時間が30分弱。本番をできる時間がない!とりあえず大まかな動きや立ち位置の段取り確認が筒井さんから入り話題を3分の1に減らそうを合言葉に本番を開始していきます。頭の片隅に時間を縮めなくてはという意識があるからか、全体として台詞のテンポがあがり、観ていて心地よく感じました。
今回のスキルアップでは、話題づくり(つまりは脚本作り)から参加者のみなさんの中から創作され、限定された台詞にすることで台詞にとらわれずその場で自然に相手とやり取りをしてきたので、本番で演じるみなさんの演技がとてものびのびとしていました。10回の講座を通して、舞台の空間を自分で引き受けて存在するということが実現したように感じます。演技を始めたばかりだと、舞台に存在することを脚本の台詞や演出家からの指示など自分以外のものによりかかって受身で存在してしまいがちです。今回の講座では、そのことをすんなりと解消したのではないでしょうか。いよいよ五月から高槻シニア劇団が立ち上がります。自分で考え自分で責任をもって舞台を創作していく。その上で見ている人に喜んでもらえる作品を作り出せる劇団になるのではないか。そんな予感を講座を終えた今、感じています。