ゴールデンウィークのお休みを挟んで久しぶりの稽古です。
脚本稽古は二周目のシーン稽古に入っています。
つまり一周目が台詞に抑揚をつけず、その役柄が話している内容がどんなものかを自分で把握していくことでした。
二周目はそこから発展して、把握した内容をよりよく伝えるためにどんな演技が要求されるかを考えていきます。
しゃべりかけるタイミングのことかもしれません。
相手の役柄との距離感かもしれません。
視線をどこに向けるかということかもしれません。
声の大きさやイントネーションのことかもしれません。
舞台への登退場の仕方かもしれません。
呼吸の仕方かもしれません。
沈黙の作り方かもしれません。
歩き方や座り方、つまりは体の使い方かもしれません。
etc,etc……。
こだわれること、こだわるべきことは際限なくあります。
もしかすると重箱の隅をつつくようなことかもしれません。
神は細部に宿るという言葉があります。
「細かなディテールを疎かにしては全体の美しさは得られない」
「細かくこだわった細部こそが作品の本質を決める」
このような意味の言葉だと思います。
作品全体としての質の高さを求めるためには、こういった細部へのこだわりを創作しつづけなければなりません。
これはともすると、地味で面白味にかける創作かもしれません。
しかしこの工程があるからこそ、見る方に喜んでいただける作品を生み出すことができると信じています。
細部から全体への稽古が続いていきましょう。