2017年6月30日金曜日

フワッと時間を移行する

6月29日 WakuWaku 担当 土井
今日は11時30分からの稽古となりました。
まず「名前鬼」で身体ほぐし。焦らず重心を低くして動きます。
発声練習では、息を足から吸って足から出します。
皆さん、朝の方が調子がいいのでしょうか、よく声が出ていました。地面が震えるような声を出せたようです。

台本は、先週の続きからラストまでを止めながら通しました。




相談員遠藤の話を聞いて、舞台は重い空気に包まれます。 個々人が重みを抱え、意識は自分に向かって集中します。
貞子に「座って!」と言われて座り、そして強い想いを込めて立ち上がる。濃密な空気の中で身体が自然に反応します。

縁子は、黙っているつもりが急に意見を聞かれ動揺。ようやく喋ろうとした所を止める菊江の長ゼリフは「間」や緩急が付き、よくなってきました。
貞子はこの台詞を(母親が亡くなった)亜希に聞かせたくないと感じたそうです。
縁子の弱さ、菊江の強さなど少しずつ役の性格に指示が入ります。

1975年と2017年が入り混じる最後の場面では携帯電話の処理に気遣います。(1975年には携帯電話はなかった!

稽古の後、作品について話し合いました。
まず、役についての質問がいくつかありました。

「(人も景色も)変わるって何か?変わらないって何か?」を考えながら、この作品を作り、観る人に感じて貰えたらいいですね。

お客様に時間が行き来する事を理解していただけるか心配だ、という意見が出ました。
「高校生」になろうとしないで、見ていて違和感があっていいから、フワッと時間を移行出来るようになるのが理想です。

ずっと引きずっているわけではないけど、何か機会があると、昔の感情を「思い出す」というよりもっとリアルに感じる時がありますね。ふと有るそんな瞬間を思いだしてみるのもいいかもしれません。