2022年7月21日木曜日

有効

 7月20日 千年団 担当:土井

朝から大雨のスマホ警報が何度も鳴っていました。

現代劇場が以前から休館予定だった為、稽古は富田ふれあいセンター小ホールです。馴染みの薄い場所なのでメンバーが集まるのもぽつりぽつりと。

チーフと担当含む7名でウォーミングアップ開始。

1は一人で、2は二人で、3は三人で・・・数字を言いながらジャンプします。3・4くらいが一番むすかしいですね。

大声を出してはいけないと張り紙がしてあるので、発声練習をやめました。


そうこうしているうちまたメンバーが増えてきました。

お土産の炭酸せんべいを頂きながら、車座になりそれぞれの近況を語ります。旅行、家族、お孫さん、千年団メンバー出演のオペラの観劇、参加した様々なレクチャーについて・・・お聞きしていてとても興味深かったです。


チェーホフ「愚図」。

チーフから、何かスポーツをしながら、その動きに女主人と家庭教師の権力勾配を関連つけましょう、という指示がありました。スポーツ?さてどうしましょう?


3ページから5ページは三人。水泳は?ということになり、女主人の邸宅にプールがある事にしました。家庭教師はプールサイドに立ち、優雅に水中ウォーキングする意地悪な女主人に反応します。客はプールだとわかるよう泳いだりもぐったりしつつ「顔を上げなさい」の女主人の台詞に水から顔を出したくなります。


6ページから8ページはスポーツではなく二人でつめ将棋。

女主人と家庭教師の緊迫した空気をよく出していました。将棋を打たないという手もあるのですね。

駒を割る」という言葉があり、駒に体重をかけて意思表示、強い音を出すそうです。実はメンバーは学生の時、団体チャンピオンだったそうです。相手の後ろに回って対局を見るというひふみんの手もあるなど、将棋の説明も楽しかったです。


9からラストまでは格闘技のようです。三人です。

審判が挟む「有効」「待て」「戻り」「技アリ」「戻り」「一本」の一言が可笑しくて。柔道との事ですが経験者がいらっしゃる訳ではなくその出鱈目さがまたいいのです。チーフはこの作品を三人あげたい、とおっしゃります。

技は受ける方が難しいようですが、やられているようでやり返し家庭教師は女主人に抵抗していています。本当に面白かったです。


「愚図」は今回で終了。今後もチェーホフの短編を取り上げます。皆さんはどの作品がお好きですか?