2022年11月9日水曜日

【千年団】リアルのありか

11/9 15:00-17:00 富田ふれあい文化センター 担当:渡辺

アイデア増幅期間中。
毎週メンバーを入れ替えて、いろんなシーンをいろんな仕方で何度も別様に演じ直しています。
日々新たなアイデアが登場し、面白くなっていきます。話の流れは同じはずなのに、まったく違った表現がどんどん出てくる!
今回はボクシングや相撲で闘いながら(あるいは審判やセコンドとしてそのまわりを取り囲みながら)セリフを展開しました。

既に決まっているセリフと、俳優たち自身で生み出した動きが、直接の関係がないのに、強くシンクロしている「感じがする」。
表面上はつながっていない、表現の仕方と内容とが、観ている側の想像力を介するとつながって見える。リアルに見える。
舞台上で行われている表現を「文字通り」読み取ろうとしたら、意味はわからないはずです。相撲の取り組みをしながらチェーホフを演じるだなんて、なんとおかしなことか。

いわゆる「リアリズム」とは遠い今回の表現形式が、何らかのリアリティを持つこと。演劇の不思議な面白さの一つがここにある気がします。

ちなみに私は、スポーツの身体表現がリアルであればあるほど面白いのだろうと思って観ていたのですが、帰りが一緒になった俳優の一人は、現状ではきっちりやり過ぎていないから面白いのではないか、と言っていました。
確かにそうかもしれない。あるいは、「面白さ」の方向性が違うのかもしれない…? 今後稽古を継続していくなかで、そういった謎が少しずつ解明されていくかもしれません。
楽しみは尽きません。